最後の長編小説『風死す』発売中

丸山健二は文学の進化と深化を目指し、数多くの作品を物してきました。しかしながらその過程は順風満帆なものではなく、芥川賞受賞時から文壇に幻滅して東京を離れ、本は売れず、純文学作品を創り続ける意義を見失い、筆は荒れ、作品の質が停滞する時期もありました。

雑誌にエッセイを書き、南の砂漠を横断するなどの連載企画を受け、商品のキャラクターとしてCMにも露出していた丸山健二は、ある時、文学の可能性に目覚めて細君に言います。

「これからお金は稼げなくなる」

それからの丸山健二は何百、何千の試作品を創り、その結果を世に問うていきます。

それは、版元の編集者が原稿を取り来ても容易に感想を述べることなどできない作品です。「それで出版できないなら、返して」と言い続け、「読者にわかりやすくして欲しい」という要望をことごとく退け、目指すべき文学の頂点に向かって書き続けました。

丸山健二は言います。

「エンタメ小説が悪いというわけではない。だが、エンタメ分野において文学では敵わない音楽や映像、絵画が、芸術の極みをも志向している現状において、文学の可能性を放棄することはできず、誰もやらないのなら俺がやる」と。

時は無情に流れます。もう次の長編小説を遺すには歳をとり過ぎました。

だからこれが、丸山健二が世に問う最後の長編小説です。

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inuwashi.shobo@gmail.com

『風死す』全4巻／四六判上製／カバー箔押し

初版発行部数：各巻100部

発売日：2023年3月1日（ご購入のみなさまのお手元に届く日は3月5日前後を予定しています）

第１巻　本文556ページ

第２巻　本文580ページ

第３巻　本文552ページ

第４巻　本文588ページ

本文用紙：クリームキンマリ

カバー用紙：OKミューズキララ

表紙用紙：白柳-FS

全４巻セット価格：88,000円（税込・送料込）

※単巻でのお申込みはご遠慮いただいております。

※「作家・丸山健二のファンサークル」のプランにご入会の方は77,000円（税込・送料込）で販売しています。

　ファンサークルのプランにご入会はこちらからお手続きをお願い致します。

購入特典：

①本には丸山先生のサインを入れます。2月27日以前にご予約・ご購入いただきました方には、名入れを致します。それ以降のご購入となりますと、丸山先生のサインのみになります。

②丸山邸の庭で育てたバラ「ワイルドローズ」の苗を送ります。こちらも2月27日までにご予約・ご購入いただいた方のみを対象とさせていただきます。発送は5月頃を予定しています。

③講演会、および丸山邸の庭見学を考えています。こちらは社会状況を見ながら、可能であれば、実現したいと思っていますが、zoomなどのオンラインを使った方法なども模索しています。決定し次第、ご購入者のみなさんにはお知らせ致します。

以下、付則です。できる限り多くの方に手に取って欲しいと思い、前作の『BLACK　HIBISCUS』より価格を下げました。下げられたのは革張りの装丁を止めたからです。しかし、本書も最高の形で世に出したかったという気持ちは今でもあります。ただ本作が、それによって価格に反映され入手不可能なことになるのであれば、それは意味がないと、今回は思いました。

ご不明な点などございましたら、下記のメールアドレスへご連絡ください。

何卒よろしくお願い致します。

いぬわし書房

担当：宇佐美

inuwashi.shobo@gmail.com